テーマ:基礎構造部材の耐震性能について
講師: 河野 進( 東京工業大学 教授 )
日時:令和5年12月21日

概要:
河野先生からは、杭や杭頭接合部など基礎構造部材の載荷実験結果に基づいて性能評価型設計法を確立する取り組みや、大きな地震に対する建物の使用性と安全性を保証する取組について解説していただきました。1981年に施行された建築基準法は未だに新耐震基準と呼ばれています。法律は最低基準であるため、いろいろと検討すべき項目を残したままとなっています。そのひとつに基礎構造物に関する検討が十分行われていない現状があります。このため、なるべく実大に近い試験体を用いて実験検証を行い、終局時の曲げ・せん断挙動の把握を行ったり、上部構造や地盤との連成について明らかにしたりする取り組みが重要であると述べられました。

(文責:森田慶子)